ボンクラ仲間探してます [Ver 2018.3.18]
ボンクラ仲間探してます (途中) - cougerの日記 の続きというか、リライト。また書き直すと思う。
今北産業
- 「自分は何ができるのか」を言語化しようとする中で『無い才能を見切って』たら、ボンクラに行き着いた
- 「念仏唱えて功夫積むしかない (by 角師父)」からは逃げられないと悟った
- でも、修行は辛いし、ボンクラを受け入れるのもまぁまぁ辛いので、基本、笑っていられるよう、好きとか、面白いを大事にすることにした
- 万が一オレもそうだって人がいたら、こっそり教えてほしい
若干ストーリーを作ってるところはあるけど、大体こんな感じのはず。 1つ目と2つ目はおそらく同時並行的に。どっちが先だったとかあんまないはず。
ボンクラとは?
角征典さんのブログでボンクラの定義が紹介されている。 BREAK Max (ブレイクマックス) 2011年 12月号で、吉田豪さんが町山さんにインタビューしたときの話だそうだ。
町山「ボンクラって、もともとシノギができないヤクザのことを言うんだよね。ヤクザの世界では、すごく頭がよくて商売をやってシノギができる人が正しいんだけど。ボンっていうのは博打で、博打とかお金のことがうまくできない人をボンクラって言うわけですよ。その人はどうしてヤクザになったかっていうと、ヤクザに変なロマンを持って入ってきてる人なんですよ。でも、そういう人は絶対成功しないんだよね。」
「商売が下手」「変なロマンを持っている」というところが私としてのポイント。
金稼げないわ、面倒くさいわ、で扱いづらいことこの上ないってことなんだね...orz
「自分は何ができるのか」を言語化しようとする中で『無い才能を見切って』たら、ボンクラに行き着いた
断っとくと、最初から「自分は何ができるのか」なんて大層なことを考えてたわけではない。
後、金稼ぐのは下手だと分かっていたけど、ボンクラとは認識はしてなかったように思う。
ボンクラに気づくきっかけは 【デンパ】 人間の業を肯定し、得体のしれないモチベーションを使ってアジャイルと付き合う - ボンクラの日記 に書いていた。
45歳になってとある教育を受けたとき、このまま情報ため込んで爆死はちと寂しいと考えるようになり
老い先短いと感じて、どうしたもんかと考えたらしい。
同時期(多分)に、 【全文公開】伝説の漫画編集者マシリトはゲーム業界でも偉人だった! 鳥嶋和彦が語る「DQ」「FF」「クロノ・トリガー」誕生秘話 を読んだ。
作家には「描きたいもの」と「描けるもの」があるんだよ。そして、作家が「描きたいもの」は大体コピーなの。既製品の何かで、その人がそれまでの人生で憧れてきたものでしかない。 鳥山明さんであればアメコミっぽい作風だとか、そういうものが「描きたいもの」としてあったけど、そこからヒット作はやっぱり出てこないんです。実際、鳥山さん自身の「描きたいもの」は、申し訳ないけどつまらないんですよ(笑)。
「描けるもの」はそう簡単に見つからないので、自分にとって「描きたいもの」は何だろうと考えた。 社内外のスゴい人などと比較しながら、自分にダメ出しして、「ない才能を見切った」結果、残ったのは「情報屋」だった。
まぁ見切ると言っても、エンジニア、マネージャ、事業家、コーチ、エバンジェリストくらいなので、「そりゃないわ」で終わるんだけどね。
今考えると「情報屋」にもスゴい人は沢山いるだろうから、見切るリストに入るはず。運良く?スゴい人のイメージがなかったから、ここならいけるのかも? と思っちゃったんだろうなぁ。
ともかく、やれそうなことがぐっと減った上に、ここまでお金のことを考える機会から逃げてきたこともあり、情報屋で稼ぐ方法も思いつかないので、「商売が下手」は確定。
「変なロマン」については「ボンクラの定義」を引用。
吉田「カッコ悪い金の稼ぎかたをしちゃいけない、みたいなことを考えちゃうわけですか?」 町山「そうそうそう。仁義とか考えたり、男同士の友情とかそういうのを考えてヤクザに入ってくる人は絶対成功しないんだよ。商売に向かないから。
オレが持ってる「変なロマン」はこの辺っぽい。これは確かに儲からない。
よく考えたら、入社して以来、メインストリート歩いてない。アジャイルもそうだ。今はともかく、ちょい前は傍流だった。ずっとオルタナティブなところを歩いてる。
デイリーポータルZをアジャイル界隈に持ち込みたいってことかもなぁ。意味や理屈、大義ではないところ、役には立たないけど愉快。みたいなところから生まれるものがないかいなと。
— nobiinu_and (@nobiinu_and) 2018年3月18日
あ、俺が持ってる変なロマンはここか?!
そんなこんなで「商売が下手」「変なロマン」の2つが揃ってるボンクラな人なんだなぁと認識することになった。
※ 変なロマンを認識したのは、この記事を書いている最中である。
「念仏唱えて功夫積むしかない (by 角師父)」からは逃げられないと悟った
「念仏唱えて功夫積むしかない」は、勝手に師匠と仰いでいる、角征典さんから仕入れた言葉。
角さん、アジャイル界隈で知る人ぞ知るすごい人だと思ってるんだけど、知名度がどうも低いらしい。
いろいろ情報発信しているつもりではあるんだけど、ほとんど人前に出ないので「誰お前?」みたいな扱いをされるけど、泣かないようにしたい
— 角征典/新刊『アジャイルエンタープライズ』 (@kdmsnr) 2018年3月12日
微力ながら応援したいので、今度「角さんスゴい」エントリ書くことにしよう。
...脱線したので、元に戻る。
もともと飽きっぽく、いろいろ長続きしない性格なので、「念仏唱えて功夫積む」という行為は対極に位置するもの。 それでも、そこしかないんだなぁと気づくきっかけをくれたのは、「社内情シスにおけるDevOps導入のお手伝い」だ。
「社内情シスのお手伝い」では、「念仏唱えて功夫積む」を丸ごと経験した。
レガシーな開発をしてた人が、アジャイル/DevOpsの世界に入門し、2年もがいた結果、1週間で何かしらリリースするところまでこぎつけたのである。
ファンタジーでもない、どっか遠い世界の事例でもない、目の前で起こった事実だった。ちょっと驚いた。
このお手伝いを通じて、「環境をある程度整えて、時間をかければ、成長する可能性はある」という「念仏」を唱えて、ひたすら修行を続ける、「功夫を積む」ことで、生まれるものがあるんだなぁと実感できた。
ちなみにこの2年という時間を確保するために、マネージャーは胃を痛め、精神を削られながら頑張っていた。尊い。頭がさがる。
もちろん、マイクロソフトでDevOpsエバンジェリストをしていた牛尾さんが、偶然、情シスの取り組みに興味を持ち、幹部への説明や、技術支援、さらには、社外での事例発表の場を設けてくれるなど、様々なバックアップをしてくれなければ、この場所にはたどり着いてはいなかった。
タイミングというか、運が良かったという点は抜きにして語れないんだけども、そこはオレに制御できるものではないので、気にしないことにする。
後、アジャイル界隈でも、倉貫さんが立ち上げた ソニックガーデン の活動が、経産省を始め、様々なサイトで取り上げられており、自分の信じるものを軸にコツコツと続けている方々が成果を出しているのを目の当たりにし、勝手に感銘を受けているみうらじゅん氏の「ない仕事の作り方」や、大槻ケンヂ氏の「サブカルで食う」で「ボンクラは継続するしかないんだぞ」と諭され、ここから逃げることは不可能だと悟った次第。
あ、情シスさんの事例はde:code17で発表、資料がSlideShareにアップされている。動画もあるので、興味のあるかたは是非。
番外) 長く続けるための「自分なくし」
「昼の勉強会」についても少しだけ触れておく。
「昼の勉強会」では、長く続けるためのTIPSみたいなものを学んだ気がする。長く続けようとすると飽きるし、疲れるので、自分だけでは回すことができない。
結果、色んな人の手を借りて進めることになる。となると、全てを自分の好みで統一するのは不可能だ。というか、そんなことしたら手が借りられない。
だから、自分は何が好きで、何が嫌いなのか、どこが譲れないところなのかを考えることにした。
結果、「お気軽」な所だけ守れてたら、あとは何でもありってことにした。それが功を奏したかどうかはわかんないけど、自分的にはずいぶん楽になったような気がする。
みうらじゅん氏が言うところの「自分なくし」は「自分をなくすほど夢中になる」ってところがメインらしいんだけど、自分の譲れないところを最小限にしてみるってのもあるんじゃないかなぁと思った。
スゴい人なら自分の譲れないところを全部持っていけるんだと思うんだけども、オレはスゴい人じゃないので。
でも、修行は辛いし、ボンクラを受け入れるのも辛いから、基本、笑っていられるよう、好きとか面白いを大事にすることにした
書いてある通りである。辛い。
辛いが続くと心が荒む。オレの場合、心が荒むと他人のアラが許せなくなるらしく、周りへの当たりが強くなる。
功夫を積むために、他の人の力を借りないといけない人が、心が荒んで周りへの当たりを強くしてしまうと、暗黒である。
残念ながら回復力は高いほうではない。ので、一度荒むと自力で回復するのは難しい。
なので、なるべく荒まない方向で考えることにした。
- 面白い、面白そうと思うもので修行する
- 好きなもので身の回りを囲む
面白い、面白そうと思うもので修行する
最近、ハトマスクをかぶってあちこちで写真を撮っている。こんなの。
オレがいくとこうなるわけで#Coderetreat pic.twitter.com/O8onJhE0Yk
— nobiinu_and (@nobiinu_and) 2017年11月18日
きっかけは「隣の人がハトマスクを持っていたこと」である。デイリーポータルZの林さんの記事(2013年)を見たときからいいなーくらいは思ってたんだけど、隣の人が持ってると知って、やりたいに加速がかかった。(自分が好きなことを誰かがやろうとしていると、やりたくなってしまうという困った性分があるらしい)
北の方(社内)でちょうどイベントがあるということで、そこに持ち込むことにした。
最初は自分の写真が撮れれば十分だったんだけど、思ったよりウケたので、調子に乗ってあちこちで写真を撮った。
Twitterで流したら、意外とウケた。ので、さらに調子に乗ってあちこちで写真を撮ってみた。
設営完了
— nobiinu_and (@nobiinu_and) 2017年10月28日
モブプログラミング、入り口すぐの112会場でお待ちしております (ハトが)#sendaiitfes pic.twitter.com/8cRIpxaVdM
が、続けてみるとやっぱり辛い。なんでオレこんなことしてるんだろうとか思うこともある。
ガンダムスタンプラリー では、全65駅でハトマスクかぶって写真を撮ってみた。撮るだけじゃ寂しいかとコメント入れてみたんだけど、全駅に入れようとするとこれまた辛い。
そういえば、最近写真撮ってなかった気もするな...撮らなきゃ。(義務に変わりつつある...)
と、まぁ、最初面白くてやったものが修行っぽくなってきたのである。
ただ、アジャイル界隈で初めてのイベントに行って「ハトマスクの人ですよね」で通じたりするので、コミュ障にとってはありがたかったりもする。いい写真が撮れると楽しいし。
なので、「継続する」修行だと思って続けることにした。
あとは、ソシャゲー。こちらも例に漏れず方々食い散らかしてたんだけど、運良く好みの絵や外連味のあるゲームに出会えたので、これ幸いと「継続する」という修行をすることにした。
「ドラゴンスラッシュ」と「戦の海賊」がそれ。グレイソウルかっこえー!!! :D
俺的には、強いキャラに浮気して「オレ強い」欲求を満たしつつ、好きなキャラで萌えて継続するのがイイ感じらしい。
そんなこんなで、修行は面白いや好きなことをうまく使ってやることにして、仕事でやるのは最小限にした。
好きなもので身の回りを囲む
ここはあんまり言うことがない。
多少の荒みは「好き」が回復してくれる。笑うと力が抜けるのか、体が楽になることもある。
今日の好きは「Laurelさんのイラスト」。かわいすぎる!!!
Caaaaaakes ! 🎂 pic.twitter.com/a90jfRfQhA
— Laurel (@laurelcomics) 2018年3月16日
好きなもので身の回りを囲んで、精神の安定を保っておけば、ある程度のことは面白がったり、笑ったりできるみたいだし。
おしまい
ということで、かなり長くなったけど、自分的にはボンクラとハトが繋がって非常に満足。
この先は、さっき紹介した変なロマン、
デイリーポータルZをアジャイル界隈に持ち込みたいってことかもなぁ。意味や理屈、大義ではないところ、役には立たないけど愉快。みたいなところから生まれるものがないかいなと。
— nobiinu_and (@nobiinu_and) 2018年3月18日
あ、俺が持ってる変なロマンはここか?!
この辺を中心に、今までにあんまり表に出てこなかった(と思われる)視点で、アジャイル界隈を切り取ってみようかなぁと思う。 これまでに得た全ての理屈を、こういうわけわからんことを説明するために使うっていうのは、最高にムダな感じがして良い :P
アジャイルがメインストリームになりそうな今、アジャイルの中にあるオルタナティブを探しに行くのだ。
もしかしたら、似たようなボンクラな人にはフィットするかもしんないけど、そこは私にはわからない。万が一フィットした人がいたらこっそり教えてくれると嬉しい。
書けなかったこと
自己肯定の話も書きたかったんだけど、疲れたし、どこに入れればいいのかわかんなかったので、メモだけ残して終わる。
助けになったのは「ジョイ・インク」と「ザ・ヤングアメリカンズ」
ジョイ・インクは、米国で最も幸せな職場と言われるメンロー・イノベーションズ社について書かれた書籍。
なぜ買ったのか覚えてない。でも、ショックを受けたのは覚えてる。
まずあるのが「喜び」。他のことは「喜び」に従属するもの。ややこしい理屈で生きてない。ものすごいシンプル。
素直に「喜び」でいいんだーって思った。書籍でいう「喜び」はオレの思ってた「開発者としての喜び」とは違うもので、ぶっちゃけ勘違いだったわけなんだけど、そこには後で気づけたし、勘違いでも救われたんだから、まぁよしとする。
ザ・ヤングアメリカンズの方は、正確には、彼らが行う「アウトリーチ」というプログラム。
ヤングアメリカンズは1992年から「アウトリーチ」と呼ばれる教育活動をスタート。学校やコミュニティを訪れ、小・中・高校生たちと一緒にわずか3日間(地域によっては2日間)で歌やダンスのショーを作り上げます。 ヤングアメリカンズが第1幕を、そして第2幕では参加者の子どもたちがヤングアメリカンズと共演し、ご両親、友達、先生方や学校関係者を驚かせることになるわけです。
学校でもらったチラシを子供が「受けたい」って持ってきたので、受けてみることに。
私は荒み時期だったので、まぁいいんじゃないって感じだったと思われる。が、最後のショーを見て驚いた...ハズ。
熱量もスゴいんだけど、子供たちが自信持って踊ってる。上手い下手関係なく。
全く知らないところから3日間でショーを作り上げるんだから、そりゃ至らないところだって山ほどある。でもそこは大事なとこじゃないのだ。
頑張って挑戦したことが尊いのである。
(以下、続く)